イネーブルメントは成果が出るまでに半年から数年を要することが多いですが、その分持続性があり、中長期的な組織の成長に大きく寄与する取り組みです。2019年の弊社設立当初より、イネーブルメントの可能性を信じ、弊社にご支援の機会を頂いているお客様はじめ、パートナー企業ご関係者や従業員とそのご家族、ステークホルダーの皆さまにこの場を借りて心より御礼申し上げます。
私たちR-Square & Companyがイネーブルメントに取り組む理由を最初にお伝えすると、それは「“人と組織が成長し続けるための仕組み”を提供し、営業パーソン、営業組織、その先の顧客を成功させること」です。
営業パーソンと営業組織の持続的な成長を支援するイネーブルメントのカバー範囲は幅広く、営業組織の課題分析にはじまり、営業プロセス設計、営業のTOBEモデル構築、育成課題の抽出、育成プログラムの提供、マネジメント強化、SFA活用やナレッジ活用などがありますが、その中でも特に重要かつ難易度が高いテーマが「営業育成」です。
組織を支える“人の成長”に寄与する育成が大変重要であることは言わずもがなですが、「営業個人」の変数と「事業環境」の変数、そして定期的に機能向上する「製品サービス」の変数などを掛け合わせると、「営業育成」の難易度は上がり、施策を打ったとしてもうまくいっているのかどうかを見極めることは困難を極めます。
セールスイネーブルメントでは、これまで難しいとされてきた「育成」と「営業成果」の相関が可視化されることで、“人の成長”による営業成果の最大化を実現します。
営業育成の重要性への気づきは私の最初のキャリアの原体験にあります。私は大学卒業後、外資系IT企業の法人営業としてキャリアをスタートしました。詳しくは著書「セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方」に書きましたが、私はハイパフォーマーでもローパフォーマーでもなく、営業達成率がいい時もあれば、悪い時もある至って普通の営業でした。
「売れる時もあれば、売れない時もあるのはなぜか?」
周りの営業を見ても答えは出ませんでした。また、当時の会社からは多くのトレーニングが提供されていましたが、それを営業活動でどのように活用すればいいのかもよくわかっていませんでした。
その後のキャリアを通じて営業センスが抜群にいい営業パーソンともたくさん出会いましたが、本当にすごいなと感心しつつも、どうすればそうなれるのか、その解を見つけるのはもう少し先のことになります。
その後、日系と外資系のコンサルティング会社2社でさまざまな営業強化のプロジェクトに関わりました。そこでわかったことは、以下の2点でした。
「再現性の枠組み」がないため、売上は「ヒットする製品サービスをどれだけもっているか」「営業センスがある営業パーソンをどれだけ採用できるか」に依存します。
製品力がある会社で良い顧客を担当できれば売上が上がるし、そうでなければ売上が上がらない。これでは「確率論」の域を出ず、営業活動が「運任せ」になってしまいます。また、一部のできる営業に依存した体制から脱却できず、組織としての業績が上がらない、ハイパフォーマーへの負荷が高く離職リスクが上がってしまう。
果たしてこれは望ましい状況なのか?
一方で、企業の営業強化の取り組みを見てみると、何らかのツールを導入していたり、トレーニングを提供していたりします。ただし、「ツールを入れて終わり」「トレーニングをやって終わり」となってしまっている企業が多いのが実情です。「ツールを入れたのに期待効果が出ない、現場に定着しない」「トレーニングを実施したのに成果が上がらない」「OJTでのマネージャーのメンバー育成の負荷が高いまま、成果と成長のバラつきも解消されない」といったことが起こっているのです。
営業強化のために“人の行動変容”は欠かせません。そのために正しい育成施策を提供したり仕組みを構築する必要があるのですが、これまでの育成施策はそれが本当に営業成果につながっているかどうかの効果検証が難しく、会社としての投資判断が難しくなり、結果、育成投資の優先順位は低くなります。
こうなると「育成不全の負のスパイラル」に陥ります。「単発のトレーニング実施→効果検証なし→育成投資の優先順位が下がる→十分な育成プログラムが提供されない→組織全体のスキルがあがらない→必要最小限の単発トレーニングのみ実施」という事象が起こってしまうのです。
企業として着手すべきは「投資に値するかどうかわからないトレーニングをどれだけたくさん提供するのか」ではなく、「投資対効果を見据えて営業成果につながる育成基盤を構築できるか」です。
自身が営業パーソンだった時代、数々の営業強化プロジェクトに携わったコンサル時代、そしてセールスフォース・ドットコム(現セールスフォース・ジャパン)でのイネーブルメント本部長時代を経て、イネーブルメントがまさにその「解」であることに気がついたのです。
近年イネーブルメントが着目され導入企業が増えていますが、その本質は「営業成果と育成をデータつなぎ、テクノロジーを活用しながら、育成の投資対効果を可視化すること」「その結果、一人ひとりの営業パーソン、一つひとつの営業組織の成長にとって真に必要な取り組みに集中できること」にあります。これは、旧来の単発トレーニングを軸とした育成施策ではできなかったことです。
私たちR-Square & Companyは、「“人と組織が成長し続けるための仕組み”を提供し、営業パーソン、営業組織、その先の顧客を成功させること」に共感したメンバーが集まった会社です。社員のバックグラウンドはさまざまで、都市銀行で法人営業をしていたメンバー、コーチングファームでプロコーチをしていたメンバー、IT企業で人材育成の実務をしていたメンバー、人材育成企業で開発エンジニアをしていたメンバーなど、多種多様な経験をもっています。
特徴は、皆イネーブルメントのアプローチに大きな可能性を感じ、それぞれのバックグランドを活かして「“人の成長”を通じて顧客の営業組織をよりよくしたい、することができる」と信じている熱量の高いメンバーが集まっていることです。営業の経験、人材開発の経験、エンジニアとしての開発の経験など活かせるスキルもさまざまですが、そのベクトルは「顧客の営業組織とその先の顧客の成功」に集中しています。
この熱量は市場にも伝わりつつあり、イネーブルメント市場の盛り上がりもあって、イネーブルメントに取り組む企業が確実に増えています。
私たちはセールスイネーブルメント実現の鍵となる「営業成果と育成をつなぐ確立された方法論」(※)をもち、ご支援しているお客様の多くが成果創出に至っています。トレーニングだけで成果に至るわけではない、営業コンテンツだけで成果に至るわけではない、ITツールだけで成果に至るわけではない、重要なのは「営業成果を起点に複数の施策を組み立て、持続的に人と組織が成長できる仕組みを構築すること」であるということを実務も通じて十分に理解しています。
※令和2年8月7日(2020.8.7)「営業人材開発支援システム、営業人材開発支援方法、および営業人材開発支援プログラム」の名称で特許取得済み(特許第6746184号(P6746184))
※令和2年11月27日(2020.11.27)「育成施策情報処理装置、育成施策情報処理方法および育成施策情報処理プログラム」の名称で特許出願中(特願2020-197642)
R-Square & Companyという企業名は、以下の意味を持ちます。
「“人と組織が成長し続けるための仕組み”を提供し、営業パーソン、営業組織、その先の顧客を成功させる」ために私たちは存在しています。Vision実現のための方法論を有し、Skill/Willの高い社員も増え、ご支援するお客様も増えています。私たちだからこそできる価値を社会に還元しながら、今後もイネーブルメントというアプローチを通じて、お客様の営業組織の成功に貢献していきます。
今後とも変わらぬご高配を賜りますようお願い申し上げます。
R-Square & Company 代表取締役社長 兼 共同創業者 山下 貴宏
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